物語はその日のうちに

人間が人間として自然に生きることを考えています

生活

連休中に新幹線で旅をして、車窓からの眺めを見ながらひたすら「人の生活」について思いを馳せていた。目の前を、何万人、何十万人という膨大な数の人々の生活がものすごいスピードで通り過ぎていくのを見てると、自分の生活ってなんで一通りに収まろうとしちゃうんだろう、と現状をとても勿体なく感じた。マイナーチェンジは日々あれど、どうしても似たような毎日に落ち着いてしまう。

○時に起きて、△をして、仕事に行って、帰ってきたら□をして寝る、みたいな漠然としたルーティンでさえ存在しない生活が理想だと思った。知らない街の知らない人が、今日という一日をどうにかして過ごしているのは、その人にとってはルーティンなのかもしれないけど、他人の私からすると全てが新鮮。何から何まで新鮮。なんか羨ましいくらい。単純に「体験したい」という欲求がふつふつとわいてくる。人生は限られた時間しかないので何億人分を実際に体験することはできないけど、色んな人の生活をコラージュするみたいにして自分の生活を毎日全然違う様相にできたらいい。すごく楽しくなる。

そのためにはやはり、なるべく身軽で暮らすことだな。いきなり明日から地球の反対側で暮らすことになっても、スーツケース1つで移動できちゃうくらいに。持ち物は少なければ少ないほど、可動域は広がる。物理的にも精神的にも。

と言いつつ、しばらくの間どうでもいいものを買い込んで溜め込んでみたりしても面白いかもしれない。で、飽きたら一気に捨てるとか。なんかもうそれくらいのフットワークの軽さでいいと思うんだよな。

 

「旅するように暮らす」という言葉をたまに見かけて、一見よさそうなんだけど、冷静に考えると「旅から帰った直後のテンションを保ったまま暮らす」というのが理想だな。単に浮遊しているのと、地に足がついてるのの違い。常にどこかに足はつけていたい。