物語はその日のうちに

人間が人間として自然に生きることを考えています

楽しかった日に余韻に浸りながらいつも考えること

覚えておかなくてはいけないことは、自分の周りの人たちに優劣はないということ。だいたい、Aさんに会った日はAさんが一番になるし、Bさんに会った日はBさんが一番になる。会っている当の自分自身が日によって別人なのだから当たり前のことというか、そもそも比較できないのだ。誰の方が理解し合えるとか、誰の方が優しいとか、誰の方が好きとかすごいとか、そういう優劣はない。大前提として、人付き合いをするにあたって忘れてはいけないことだと思う。そして目の前にいる人を一番にすることは、多分間違っていない。目の前にいる人に最も合った自分に、自分を作り変えること。同時に相手によって作り変えられる、とも言える。

会ったばかりの人に「まぁ明日になったらあなたのこと今みたいには思ってないと思うけど」なんていったらびっくりされるかもしれないけど、本当のことだから仕方ない。びっくりされるから言わないけど、思ってる。あなたも思ってるんでしょう、と思ってる。だから別れはいつも名残惜しく、だけど同時に清々しい。

どんな人と別れた後も、必ずたった1人に戻る。昔抱いていたネガティブな孤独感や寂寥感、絶望感では全くなくて、むしろ「その日の自分」ともお別れして清々しいような。そう考えると、1というか0もしくは∞みたいなものかな。誰でもない自分。寝て起きたらまたどんな風にでもなれる、変幻自在の自分。それを大切に守りたいと思う。守っていれば、八方美人と呼ばれたり、無闇に人を傷つけたりはしなくて済むはずだ。