物語はその日のうちに

人間が人間として自然に生きることを考えています

熊楠 探求心

南方熊楠『十二支考』を読んでいてふと思ったが、神格化されたり畏怖の対象とされたりする動物ってやっぱり肉食だよな。体の大きさはあまり関係なくて、他の動物の肉を食べるってのが人間の直感に何か訴えてくるんだろうか。あとは水生より陸生なんだと思う。進化のツリーにおける距離よりも、物理的、精神的距離の方が、人間と他の動物との関係に深く関わるのか。科学って何だろうな。もともと人間が信じたい何かが先にあって、それを信じる根拠が欲しくて「科学」を利用しているだけなんじゃ。そう考えると、いわゆる「無駄なこと」はとても大切で必要。

私は、誰かが既に深く掘り下げはじめている場所には興味がなくて、まだ誰も掘ってない場所を探すことの方がずっと楽しいんだ。無駄だから、と放っておかれている場所とか、誰にも見つかっていない場所とか。既に誰かが掘ってる場所のことは、知りたかったらその人に聞けばいい。

大人の世界では、自分が最初ということを証明するために論文を書かなきゃいけない。それまでに誰がどこまで掘ったかも説明しなきゃいけない。面倒だ。自分が最初かもしれない、という気持ちを一瞬でも持っていられることの方が幸せなのだ。

 

(余談)4月23日は森山直太朗の誕生日。特に何もしないし起こらないけど、少しだけカレンダーの数字が意味を持つ、1年でも数少ない日のひとつ。